法話紹介

目で見て味わう浄土真宗

お寺の本堂

天岸浄圓
本願寺派輔教・布教使

お参りは外からだった

今日では、お寺といえば、本堂に入ってお参りすることが当然のように思われていますが、古くは、本堂に入ってお参りをすることはありませんでした。奈良時代に建てられた寺院、たとえば奈良の東大寺や法隆寺、薬師寺などの場合です。……<中略>……本来仏さまにお参りするところは堂内ではなく、お堂の外の正面の灯籠の前からだったのです。東大寺では、大法要の折りなどは、あの八角の大灯籠の前に舞台をしつらえておつとめがなされます。……<中略>……

聞法のための道場

鎌倉時代。法然聖人や親鸞聖人の頃になって、今日の真宗寺院の原型が生まれてきます。
仏教が思想的に変化し、それにともなってお寺のあり方も変わっていったのです。……<中略>……一人ひとりの人間が人生の悩みを超えるために、仏さまの教えを聴聞する聞法の道場へと変化していったのです。
そこでは、人間が仏さまのお堂の中に入ってお参りし、教えを聴聞します。いいかえれば、これまで人間から遠ざけられておられた仏さまが、苦しむ人間に近づいてくださったといえましょう。
そこでひとりでも多くの人が、本堂へお参りをし、仏さまの教えが聞けるように、聴聞の場である「外陣」はより広く設計されました。しかも参詣人の足の痛さを考えて、当時としては高価な畳を敷きつめました。最近では座蒲団を敷いて・・・・・・イスまで配慮されてあります。聴聞を第一義に考えてのことです。……<以下省略>

【No.665〈1996年 秋の号〉】

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